予防歯科っていうけれど
歯医者さんは痛くなったら行くところ
悲しい現実ですが、日本では充実した保険制度のために、予防のために行く方は少ないですね。でも、よく考えてみませんか？一度削ってしまった歯は、どんなに見た目が一緒でも、元通りにはなりません。虫歯を繰り返せば、治療期間もかかりますし、費用も掛かります。やはり定期検診に来ていただいて、虫歯や歯周病のチェックをし、予防処置を行って、ご自身の歯を守ることが大変重要です。ぜひ虫歯や歯周病にならないために、歯医者さんにお越しいただくのがベストだと思います。
歯ブラシは毎日しているから大丈夫
歯ブラシは、形状からもお分かりの通り、歯磨きをするのに万能な道具ではありません。これ1本で大丈夫ということではないということです。なぜならば、歯はくっついていますから、その歯と歯の間（隣接面）はどうやっても歯ブラシが届かない空間となるのです。また、歯ぐきの堺にも歯周ポケットがあります。ここにプラークや歯石が溜まっていくことで歯周病が進行します。更に、奥歯も歯ブラシが届きにくい所です。じゃあどうしたらいいかというと、歯ブラシで不足している部分は、補助清掃具を使うことをおすすめします。例えば、フロスでしたら歯と歯の境目、歯ぐきの堺目をきれいにすることができますし、歯と歯の境目が広がってしまっている方は、歯間ブラシを使うのも有効です。奥歯の磨きづらいところは、タフトブラシという毛先が小さめのものもあります。そんなに沢山やらなきゃダメなのと言われそうですが、市川歯科医院では、歯科衛生士がきちんと皆さんの歯磨きの状態を見て、適切な補助清掃具の提案をしています。人それぞれ、歯の形状も違いますので、適切な歯磨きの方法をご説明しています。
歯みがき剤は何でもいいんでしょ
ドラッグストアでも、歯科医院でも歯みがき剤は、沢山売られていますね。フッ素が入っているものがほとんどですが、是非フッ素入りをおすすめします。特に、最近はフッ素の含有量も増えましたので、含有量が多いものもおすすめです。ただし、お子様にはお子様の適正な含有量がありますので、歯科衛生士にご相談ください。歯みがき剤の種類は沢山あるのですが、歯周病の方には殺菌効果の高いものの方がいい場合もありますので、詳しくは歯科衛生士にご相談ください。
虫歯は治したら大丈夫でしょ
虫歯を削って銀色の詰め物をして、その段階ではきちんと治療をされたと思います。ですが、一度削ってしまった歯、もう元の歯ではありません。詰め物がいくら精巧にできているとはいえ、見えない隙間に細菌が集まり、入り込み、二次う蝕と呼ばれる、虫歯が再発する可能性もあります。一度削ってしまった歯だからこそ、今まで以上に丁寧な歯磨きが必要で、新たな虫歯ができていないか、定期的にチェックする必要があります。
インプラントを入れたから虫歯にも歯周病にもならないでしょ
歯がない所に、インプラント治療をしたことで、しっかり噛めるようになり、お悦びの声も良く聞きます。歯は本来歯槽骨に守られていますが、インプラントの場合は、歯槽骨が喪失し、顎の骨に直接立っている状態です。歯みがきを怠ると、歯ぐきにプラークが溜まり、炎症が起こります。これをインプラント歯周炎と言いますが、膿が溜まったりしているときには、かなり重症化しているサインです。インプラントをしたことが終わりでなく、継続して定期検診を受診されて、炎症が起こってないかチェックし、クリーニングをする必要があります。
