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2025-03-17

酸蝕症

酸蝕症(さんしょくしょう)は軽度まで含めると日本人の4人に1人が罹患しています。ご存じない方も多いかもしれませんが、皆さんも知っておくべき疾患です。酸蝕症は、酸によって歯が溶ける病気です。歯は非常に酸に弱く、口の中で酸に触れ続けると、エナメル質が溶けていき、虫歯が進行する原因となります。酸蝕症の主な原因は、食べ物や胃酸からくる酸です。私たちの口内には唾液があり、唾液が酸を洗い流したり中和したりすることで歯を守っていますが、唾液にも限界があり、酸が長時間口に入ると歯が溶けてしまいます。

虫歯は、プラーク(細菌の塊)が残る場所で細菌が作る酸によって歯が溶ける局所的な現象です。一方、酸蝕症は酸が歯の広範囲に触れ、その結果、エナメル質が溶け、さらに象牙質に進行します。酸蝕症が進行すると、虫歯や知覚過敏など、さまざまな症状が現れることがあります。

酸蝕症の原因

  1. 逆流性食道炎や嘔吐の繰り返し 胃酸は非常に強力な酸であり、逆流すると歯を溶かす原因となります。炭酸飲料や酸味の強い食べ物を過剰に摂取すると胃酸が逆流しやすくなります。消化器内科での治療が重要です。また、摂食障害や頻繁に嘔吐を繰り返す方は心療内科での早期受診が勧められます。
  2. 食べ物由来の酸 食生活の変化により、柑橘類や炭酸飲料、酢を使った食品が増えました。これらは健康に良いとされていますが、実際には歯には害を及ぼすことが多いです。エナメル質はpH5.5(虫歯が発生するpH)以下の酸に触れると溶け始めます。以下の食品が酸性であることがわかります。
    • 酸性度が高い食品(pH3.5以下): レモン、コーラ、グレープフルーツ、オレンジジュース、カルピスウォーター、ポカリスウェット、ヤクルト、柑橘系の酎ハイなど。
    • 酸性度が中程度の食品(pH3.6~pH5.5): ビール、みかん、赤ワイン、トマトジュース、醤油、炭酸水、味ぽんなど。

酸蝕症を防ぐ食べ方・飲み方

  1. 柑橘類や黒酢を頻繁に摂取する方 酸が歯に長時間触れることが問題です。柑橘類を食べた後は、水で口をゆすぐ、または黒酢をカプセル状で摂取するなどの工夫をしましょう。
  2. 晩酌をする方 少しずつ長時間飲むことは、歯に酸を常に与えることになります。また、お酒を飲んだまま寝てしまうのもリスクが高いので、長時間の飲酒は控えましょう。
  3. スポーツドリンクを摂取する方や赤ちゃんにジュースを与える場合 スポーツドリンクはストローで飲む、または水やお茶に変更することをおすすめします。赤ちゃんの歯は非常に柔らかいため、ジュースを飲んだ後はガーゼで歯の裏側を拭いてあげましょう。

歯は酸に非常に弱いことが分かります。もし酸蝕症の可能性があると思われた場合は、南越谷 市川歯科・矯正歯科での検診をお勧めします。

コーラ

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