乳歯を抜かざるを得なくなったとき
乳歯は本来自然に生え変わり永久歯になりますが、歯の生え変わり前に、虫歯などにより歯を抜かなければならなくなった場合は、抜いた部分を補う治療が必要です。永久歯が生えてくるからと放っておくと、いざ永久歯が生えようとした時に、生えるスペースがなかったり、永久歯の質が弱くなったりする可能性があります。
乳歯の役割
1、噛む機能
食べ物をしっかり噛むことで、栄養の消化吸収能力が高くなり、健康な全身の発育につながります。また噛むことで、表情筋を鍛え表情を豊かにし、顎の骨の成長、顔貌の発育、脳の活性化を促進します。
2、発音の機能
乳歯の頃は、言葉を発することを学んでいる最中ですので、歯がないと正しい発音が記憶されず、間違った音で覚えてしまいます。大人になっても発音に苦労することもあります。
3、永久歯への影響
乳歯の根が少しずつ溶けることにより、永久歯への生え変わりのサインになるのですが、サインが送られず永久歯が生える方向を見失うことがあります。
4、永久歯の育成
乳歯があるからこそ、咀嚼により適度な刺激が永久歯に伝わるのですが、刺激がないために、生え変わりに問題が発生する場合があります。また重度の乳歯の虫歯の場合(歯の根に膿が溜まるなど)、永久歯の歯の質が弱くなったり、変色したりする可能性もあります。
5、永久歯の生えるスペースの確保
乳歯が揃っているからこそ、永久歯も乳歯がある位置で出番を待っている状態ですが、適切でない時期に乳歯が抜けてしまうと、乳歯全体が動き、永久歯の歯並びにも影響します。
6、舌の位置の異常
乳歯がないために、無意識のうちに舌を突き出すような癖がついてしまうことがあります。永久歯に生え変わっても癖が続くと、永久歯の歯並びにも影響します。
乳歯を喪失してしまった場合は、永久歯が生えてくるまでの間に、隙間を埋める装置(保隙装置や小児用の入れ歯)を利用し、乳歯のスペースを確保することが必要です。まずは南越谷 市川歯科・矯正歯科にご相談ください。